reit_fightの株式相場雑感

1999年より株式投資をしているベテラントレーダーです。注力銘柄はAnyMind Group、住友金属鉱山、住友不動産など。ライブドアブログと並行して運用しています。

AnyMind Groupの銘柄研究(2025-8-10)

 今週末も、AnyMind Groupの銘柄研究をしっかりとして行きます。

1.株価状況
・週間推移:573円(8/1) → 599円(8/8) +26円
・サイコロ:×○△○○(上昇○、下落×、変わらず△)
・週間出来高:1,275,800株(小幅増)
・MA比:25日上向き+6.68%,75日下向き -3.78%
 → reit_fight基準でチャートは○○××。25日移動平均線がやや上向きに転換し、75日移動平均線も4%弱に近づき、射程に入って来ました。

2.IRイベント・ニュース関係
・8/4:自己株式の取得状況に関するお知らせ(7月度)
・8/7:日本国内の複数グループ企業でISMS取得のIR
・8/14予定:2Q決算発表 → いよいよあと3営業日

3.需給関係
信用買い残:219.1万株(7/25) → 207.4万株(8/1)
 → -11.7万株となり、引き続き減少傾向となっています。
・自社株買い:7月は39.3万株、@552円(8/4発表)
       5~7月累計で計95.37万株、@561円
・大量報告 野村:計約5%,300万株(長期分のみ加算)
      アセットマネジメントOne:385.8万株
      5.21%→ 6.35%(以上先週と同じ)
機関投資家空売り残:計約110万株程(先週と同じ)

4.現状認識の整理
 年初来高値銘柄が連日続出する地合いですので、2月高値1,320円の半分以下のAnyMind は、まだまだ他銘柄と比べるまでもない状況ではあります。それでも、下記①~③の通りチャート(需給)は改善傾向にあり、ようやく最悪期は脱したのではないかと思います。
 ①約2か月続いた530-570円の保ち合いを脱したこと
 ②これに伴い25日移動平均線がやや上向きに転換
 ③75日移動平均線も4%弱の射程に入って来たこと

 と言う事で、正式には8/14(木)の決算を待つ必要はありますが、5月の急落後にお話しした「下値揉み合いフェーズ」及び「死んだふり作戦」の解除を考えても良い状況になってきたと思います。私もそうですが、高値でポジションを持っていた皆さまは、生きた心地がしない局面もあったと思います。当時と株価はさほど変わりませんが、ご自身の気持ちの面ではかなり異なるのではないかと思います。チャートとは、こういった投資家心理を端的に表すものなのです。

5.8/14(木)の2Q決算発表について
 とは言え、今回の決算発表は読みが難しいところがあって、というのも会社は1Qの出遅れ挽回に向けて懸命な努力をしていると思いますが、1Qのダメージがどこまで残っているかは、開けて見ないと分からないからです。一方で、株価も昨年の半値近くに売られていますので、期待値自体も下がっており、そこまで心配はしていませんが。

 予習の意味で、ポイントを少しお話しておくと、まずは第2四半期のQ-Qで、売り上げは増収となると思いますが、1Qで急減した利益面での落ち込みが、どこまで持ち直すかです。特に1Qの1株利益は、前年同期比で-85.3%と急減していましたのでどうなるか。1Qで通期見通しを大幅に下方修正しましたが、これをベースとした進捗率と合わせて確認が必要です。流石に2Qで上方修正はないと思いますが、3Q以降に上方修正が期待される数値が望ましいと思います。

 そして、どこまで説明があるかは不明ですが、3か年の中期目標の実現性について、株主の自信度が深まる内容があれば良いなと思います。また、材料面では、自社株買いの追加のアナウンスがあるかも知れません。理由は、取得金額の上限10億円まであと4.65億円残しているのに対し、株数の上限125万株までは約30万株となっているためです。

6.投資戦略
 上記を考えると、今現在の株主の方については、少なくともここまで持った分は、持続した上で今後の株価上昇を待つで良いのではと思います。5月の決算後に、AnyMindの今後の見通しとして、①8/14(2Q決算発表)くらい迄が「下値揉み合いフェーズ」、②その後業績の見通しがたてば「復活フェーズ」に移行し、③更に業績次第ではありますが、高値更新を見据え「リベンジフェーズ」に移行する、と書きました。ここで精神的にも資金の上でもつらいのが、①「下値揉み合いフェーズ」であり、これさえクリアーできれば後は②,③と昇るのみとなります。

 これを書いた際、「下値揉み合いフェーズ」でのポイントとして、次の3つを挙げました。①については、8/14(木)の決算発表まで待つしかありませんが、②,③については着実に実行されつつあることが確認できます。
 ①会社が危機感を持ち、この難局を乗り切ること
 ②信用買い残の大幅整理
 ③出来高の継続。新規大量保有などあればなお良い。

 言うまでもありませんが、一般的にも決算後の値動きは読めないものです。今回、決算が無事通過し、これが好感されれば、晴れて「復活フェーズ」に移行することになると思います。但し、あくまでこれはベストシナリオであって、「下値揉み合いフェーズ」が継続する可能性も十分あります。とは言え、待っていればいずれ「復活フェーズ」に移行するでしょうし、この3か月を乗り切った皆さまなら、必ず乗り越えられるはずです。

 さて、基本戦略はこの様に、HOLDし「復活フェーズ」への移行を待つ、という事になりますが、新規の方や買い増しを考えている方の戦略をもう少し考えてみます。まず大切なのは、ここからの買いは決算跨ぎとなりますので、無理をしないというのが大前提となります。今回は皆決算を警戒しているため、前回の決算後の様な値動きにはならないとは思いますが。

 まず、決算が良ければ、8/15(金)はSTOP高の可能性もゼロではありませんので、このあたりで少し買う(買い増しする)ことも考えられます。長期目線でいうと、直近あらゆる銘柄が買われ、気になっていても手が出せない銘柄が急増していますので、600円近辺のAnyMindなら、十分検討に値すると思います。また、25日線も上向いて来ましたので、短期視点でも少し買う事も考えられます。

 また、資金効率の観点で考えると、決算発表を見て判断するのも良いのではと思います。もし、完全に「復活フェーズ」に移行した場合には、スタートラインが低いため、教科書的なトレンド投資が十分機能すると思います。移動平均線での押し目買いが一例です。